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ネムリヒメ.
第25章 Black Emperor.
つまり何が言いたいかと言うと、
渚くんがくだらないと鼻で笑って済ませられたイタズラも、下手にタチの悪い第三者が絡めばシャレがシャレじゃなくなるワケで…
そうなった場合、魔王から当然の報いが課せられる
誰に…?
…そんなことは愚問だ
第三者と、それをけしかけた人間…
有無を言わさず両者が消される
財界の貴公子をそんじょそこらの顔好し頭好しのイケメン御曹司と思って舐めたら最後、取り返しのつかないことになるのだ
なにせ彼は、かの日本有数の大企業・紫堂グループのトップに君臨するオトコ
さっきはドS経営者なんてふざけ半分で軽く呼ばせてもらっちゃったけど、その手腕は大胆不敵、且つ緻密で繊細
キレるアタマに幅広い視野と統率力を持ち、彼のカリスマ性は人々を引きつけ魅了する
ゆえに人は、彼のまたの名を"皇帝"と呼ぶのだ
「…舐めんのも大概にしてよ。もっと痛い目みたいの?
イヤでしょ…!?こんなモノの為に消されるの」
「ッ…、…こん……な!?」
「そう、こんな…」
どっからどう考えても浅はかなコトしたのは若葉ちゃんなのに、裏を返せば望に助けられたということに果たして彼女は気付いているのだろうか
いくら思惑を絶たれたとはいえ、恨むのはおろか、むしろ感謝して欲しいくらいなのに
…否、それを彼女に求めるコト自体が愚問かもしれない