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ネムリヒメ.
第26章  夜明け.






「はぁ、まったく…なにが起きたら貴方たちの顔にそんな傷がつくのかは知らないけど…

一先ず彼女(コッチ)を最優先させるからね」


あ…


それから、突如現れた葵くんのお姉さま

もとい某有名な美容外科医院のスーパードクターである瑠美サンによりアタシの手首の傷に処置が施されたのはすぐのことだった


「傷は深くないから大丈夫。痣も数日で消えるし、跡は残らないわ。ただ余りにも目につくのも…ね」


と、華麗な手さばきで手首に包帯を巻いて下さる瑠美サン


「替えの包帯はこの子たちを顎で使って巻いてもらうのよ♡」

「あ…ありがとうございます」

「お礼はいいの♡ちゃんと後で葵にカラダで払ってもらうから♪」

「……あ、はは」


…素敵なお姉さまである


そして次々と、聖くんの頬に消毒と絆創膏が貼られ、雅くんのカラダがあっという間に包帯でぐるぐる巻きになっていく


「聖はともかく、アンタは肋骨2本にひび。それと、この顔の傷!!」

「ってぇな!!」

「毎日経過診て、仕事に障らないように即行綺麗にしてあげるから、いい…トマト食べるのよ」

「…はぁ!?トマト関係ねぇだろ。無茶言うんじゃねぇよ」

「…………関係なくないから食べろって言ってるのよ。つべこべ言わずにとっとと治す‼」

「ッ……!!」


やはり、血は争えないのか

雅くんをいとも簡単に黙らせる、恐るべしケンカの帝王のお姉さま♡






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