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第27章 ***

…それはともかく、


「は…ぁあ…ｯ…、ちーちゃん、お願いだから聖のコト止めてあげて…」


え…、あ…

…ﾊｯ‼


「今の聖…オレたちじゃとんでもないけど、手つけらんな…いっ…」

「えっ!?ウソ…」


そうだった!!

目の前で起こっていたのは見たことのない暴走モードの聖くんによる拷問だった

そこで郁さんの自由を完全に封印した麻縄の赤が目を引くも、


「じゃないとあれじゃ郁くんが…っ、窒息しちゃ…ｩっ──…」


施された亀甲縛りの縄目が芸術的に美しすぎるとか…

誰が縛ったのかとか…


「ｯ……聖くんっ!!」

「はいはーい？イイコは邪魔しないでねー♪今絶賛お仕置き中だから♪」


少々気になるもそんなことは今はさておき、


「ｱﾊｯ♪だって、甘いものが甘くないのはぜーんぶ郁くんのせいだもーん♪」


別な理由で死にかけている葵くんに施され、慌てて聞く耳持たずでひとり暴走路線をひた走る彼の目の前に滑り込む

そして、


「聖くん、ストップっ…────!!」


言ってもダメならもうなんとでもなれ!!



─ｷﾞｭｳｩｩｩｯ!!


「おい、バカッ!!」

「っ、千隼…!?」


汚れることをも厭わず、ドロドロでベトベトのアイスクリーム地獄の渦中に迷いなく飛び込み、思いきり聖くんのカラダに抱きついた

すると、そんな光景に全員が目を丸くして


「…………え!?って、あれ？

……ちょっ、ちーちゃん？起きてもう平気なの？っていうか、なにやって…」


その衝撃に、まるでスイッチが切れたかのようにいつもの聖くんがそこに戻ってくる