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ネムリヒメ.
第27章 ***
その傍らで少々…
「待って、ナギ。ッ…なんなの、この吐きそうなSMプレイ…ぅぅっ…」
「…さぁ、見ての通り教育的指導だろ」
「これのどこがだよ…」
ギャラリーによるそんな会話が交わされるも、耳を傾ける暇もなく…
「お願い聖くんっ、もうやめてあげて!!」
そう彼に回した腕に思いきり力を込めた
「へ……?ちーちゃん?」
するとそんなアタシに対して、思わず耳を疑ったような声をあげる聖くん
「え…なに、今の…ちーちゃん今、オレになんて言ったの…」
「ッ…!!」
「……!?」
それは渚くんも雅くんも同様で、振り返った彼らが水をうったように一斉に静まり返る
「たくさん心配かけてごめんなさい。でも…お願い、もう郁さんを放してあげてほしいの…」
落とした視線の先には意識があるのかないのか、踞り沈黙を保ったままの郁さん
「…話がしたいの」
しかし…
「彼とも…みんなとも…」
そんな言葉に保たれた沈黙は
「思い出したから…」
ほんのひとときで…
「ッ…、ふざけんな!!放せってこいつがお前にどんニャっ…──ッ!?」
─ムギュ…
「ッ…痛ぁぁあ!!」
「おだまり、みっくん。そうやってすぐに頭に血昇らせないの。ちーちゃんを想うなら、ちゃんと話を最後まで聞いてあげるのがオトコでしょうが」
「………」
呆気に取られて固まった聖くんの代わりに、バッと声をあげた雅くん
その頬をつまんで葵くんが半強制的に遮ると、その隣からチラリとそんな様子をみやった渚くんが黙ったまま腰をあげる