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ネムリヒメ.
第5章  シャンプーとアイスクリーム.


「それから…気をつけて」


「ん…!?」


首を傾けると、聖くんの手がアタシの長い髪に触れて微笑む


「ここには…狼がたくさんいるから」


あぁ…

さっきも言われたっけ…



「渚くんとか…葵くんとか…」



でも、聖くんは狼っていうか…羊さん!?


…って見た目の問題じゃないよね




頷きながら彼の顔を見ると

彼の栗色の瞳が妖しい光を帯びていた






「あと……」




っ……!?










「オレ……」







……!!



身構えた時にはもう遅くて、唇に温かいものが触れる


っ…


驚いて固まっていると、一旦唇を離した聖くんの揺れる栗色の瞳が、呆然とするアタシを見つめて視線が絡んだ


え…

えっ…ちょっと…

ええ…っ!? 待って…


なにこれ…


固まったまま戸惑うアタシに聖くんが妖しく微笑んで、後頭部に手を添える


「このまま食べちゃいたい…」

「ぇ…ひじ…っ!!」


そう囁く彼に引き寄せられ再び重ねられる唇




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