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ネムリヒメ.
第5章 シャンプーとアイスクリーム.
アタシの舌にペロッと彼の舌先が触れて冷たかった口のなかが熱ごもる
味わうように舌を絡められ、鼻から抜けるくぐもった甘い声と甘い香り
「ふ…ん……」
思わずアイスクリームのカップを握りしめる手に力が入る
目の前がアイスクリームみたく甘い聖くんの香りでいっぱいになって、熱くなった口の中でバニラとチョコのふたつの味が混ざりあった
唇が離れて、どこか意地悪な笑みを浮かべる彼の顔が瞳に映りこむ
聖くんは羊の皮を被った狼だった
勝手に羊にしたアタシがいけなかった…
「ッ…、あ…の…」
息が乱れて顔が熱い
きっと真っ赤になってると思う
「…わかった?」
その狼というか小悪魔のような妖しい微笑みに、無言のままコクコクと首を縦に振るアタシ
ちょっと待って…なんなのこの展開
渚くんといい、聖くんといい…もう頭のなかがごちゃごちゃだ