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第1章 出会い

二十七歳の彼は大学で知り合った男の人だ。

私は今年大学四年生でゼミに所属して卒業研究をしている。

彼はそのゼミの助手をしている。

細い銀色のフレームの眼鏡をかけていて、身長は百七十センチ後半でいつも白いシャツを着ている。

私は彼と出会うまでは一度も男性とお付き合いしたことがなかった。

だって男の人と付き合うのは真剣に考えなければならず、結婚を前提にしなければならないと思っていたからだ。

だから彼と出会った時も、真剣に私のことを考えてくれているのか見ていた。

彼は最初私に気さくに話しかけてきてくれた。

私も男性に話しかけられて緊張したが、なんとかうまく話せていた。

そうしているうちに私は話にのめりこんでいってしまった。

彼は年上だったので落ち着いていて聞き上手だった。

それでふと自分には彼氏がいないことを打ち明けてしまった。