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第5章 熱に浮かされる彼女に初めての×××

「永瀬！」

後ろから少し遅れてやってきた祥吾は、陸の様子を見て戸惑った。

今まで見たことのないような、憂いを帯びた表情をしていたからだ。

「………どうした？」

「俺ってバカだよな……今までどうして気付かなかったんだろう」

そう言う視線の先には、美月がいる。

全てを悟った祥吾は、

「近くにいるのが当たり前過ぎて、気がつかなかったってことじゃないか？」

ポツリと言った。