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第18章 それぞれの想い

「あなた、疲れてるでしょ。顔色が優れないもの」
　帰宅後、夕食の配膳をしながら茜が衛一に言った。
「うん、まぁそうだな。最近、疲れが溜まってて、なかなか抜けないなぁ」
　衛一は苦笑する。
　今日の出来事を悟られてはならない、と思うと、少しだけ声が上ずる衛一。
　しかし、衛一のそんな様子を全て、「疲れから」のものだと思い込んでいるのか、茜は「ゆっくりお風呂に浸かって、早めに休んでね」としか言わなかった。
「ありがとう」
　衛一はそう言うと、茜の運んできてくれる料理に箸をつけた。