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淫らデッサンに疼く人妻
第23章 最後のデッサン
 少し離れたところから見ている衛一にも、そのことは明確に分かっていた。
 衛一は悩みに悩んでいる。
 いくらなんでも、そろそろ止めなくては、と思ってはいるのだが、声を出す勇気がなかなか出なかった。
 そしてまた、目の前の光景が非常に扇情的で、「このまま二人が性交するところを見てみたい」という思いが、衛一の心に湧いてきていたのも事実だ。
 嫉妬心とは真逆のこの思いがなぜ湧いてきたのか、衛一自身も分かっていなかった。
「茜がこのまま近崎と交われば、自分はきっとショックを受ける」とはっきり理解しつつ、それでも「続きが見たい」という思いにも打ち勝てない衛一。
 結果として、葛藤しながらも、黙ってそのまま眺めているしかない状態だった。

 くっちゅ! じゅちゅ!
 二人の腰の動きは依然として激しく、ついにはシンボルの亀頭部分が花唇に埋没してしまっていた。
 近崎が、さすがに荒くなってきた息の下、言う。
「ほら、もうかなり入ってますよ。ここまで来て、やめるなんてこと、お互い無理じゃありませんか。素直になりましょうよ。奥まで入れますよ、いいですね?」
 だがそれでも、茜は首を縦には振らない。
 首を横に振り、「だめ」と言いながら、歯を食いしばっていた。
 茜の必死の葛藤が、近崎と衛一にも手に取るように分かる。


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