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淫らデッサンに疼く人妻
第8章 茜、自宅にて
 ズブリと一気に突き刺され、茜の身体は串刺しにされた。
 そのまま激しい動きを開始していく二人。

「ああんっ……あん……」
 妄想しつつ指を動かす茜は、腰を浮かせ始めた。
「ダメ……近崎さん……ああんっ」
 くちゅ……くちゅ……。
 卑猥な音が、茜と衛一の寝室を満たしていく。
 指の速度はどんどん高まり、そして―――。
「あああああっ!!」
 絶頂を向かえ、茜は上体を大きく後ろにそらせた。
 快感の波が押し寄せてきて、茜は身体を硬直させて、かすかに震えている。

 呼吸が少し落ち着いてくると、茜は枕に顔をうずめた。
 衛一以外を想像して自慰をしたのは、初めてだ。
 何ともいえない罪悪感に、茜は顔を上げられない。
 しかし、新たな喜びが茜を掴んで離さなかった。
 きっと、あの教室へ行かなかったら今頃、いつも通り寂しく過ごしていたのは間違いない。
 それに比べると、茜は今、新鮮な気分を味わうことができていた。
「別に……浮気じゃないから……。直接触られたわけじゃないし……。近崎さんは真面目で良い人だから、変な意図なんか、これっぽちもないはず。だけど……いきなり大勢の前で脱ぐのは抵抗があるから、まずは近崎さんのアトリエで練習させてもらおうかな。近崎さんお一人のためにモデルをしてもいいって、おっしゃってたから」
 茜の心は固まっていたようだ。
「明日、電話しようっと……。アトリエでモデルをやりたいって」
 そう独り言を言うと、茜は静かに目を閉じた。


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