この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
淫らデッサンに疼く人妻
第13章 衛一の衝動
「お? 三郎じゃないか?」
 その日の午後7時、帰宅途中の衛一は駅前にて、少し離れたところを歩く一人の男性に気づき声をかけた。
 その男性も衛一も、スーツ姿だ。
「おお! 衛一君か! 久しぶりだなぁ。元気か?」
 振り返った三郎は、嬉しそうな笑顔で衛一の手を握った。
 三郎は美雪の夫で、衛一とも仲が良い。
 三郎、美雪、衛一、茜の四人は、大学のサークルが一緒だったことで知り合ったのだ。
 そして後に、衛一と茜が、続いて三郎と美雪が結婚し、現在に至っている。
「茜さんは元気?」
「ああ、元気にしているよ」
「衛一君と茜さんは、ラブラブだったもんなぁ。今もラブラブなんでしょ? 羨ましいや」
 三郎は目を細めた。
「そういうお前は、まだ美雪と別居中なのか?」
「『まだ』って言うか……もう終わってるよ、俺たち」
 苦笑しながら答える三郎。
 衛一はかける言葉を探したが、三郎がすかさず言葉を続けた。
「気を遣わせてごめんな。理由を知りたいんだろうけど、理由って言っても特にないんだなぁ、これが……。お互い、不倫も浮気もしてなかったし。ただただ、『俺たちは合わなかった』それだけかな。同棲せずに、結婚して初めて一緒に暮らし始めたんだけど、そこでやっと分かったってわけ。美雪も俺も、かなり長い間、我慢して頑張ったけど、限界が来るのは時間の問題だったな。そして、別居って感じだ」
「そうか……」
 軽く頷く衛一。
「心配をかけてごめんな。でも、そんなに気にしなくても大丈夫だから。俺は新たな恋に向かい始めているし、美雪も最近楽しそうだし、お互いハッピーだからな!」
 明るく言う三郎に、衛一が尋ねた。
「美雪と会話はしているのか?」
「うん、全然会ってはいないけどね。こないだ電話で話したよ。別に、お互い嫌いあったり憎しみあったりしているわけじゃないからな。美雪は楽しそうに近況を話していたよ。なんでも、この近くにある絵画教室にて、ヌードデッサンモデルたる仕事に挑戦中だそうな」
 衛一の眉が、注意していないと分からぬ程度ではあるが、ピクリと動いた。


/225ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ