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淫らデッサンに疼く人妻
第16章 衛一のデッサン初体験
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 そして翌日の午後6時、衛一は近崎に案内され、アトリエへと到着した。
「モデルさんは、もうすぐご到着されます。それまで、あちらの椅子におかけになってお待ちくださいね」
 椅子を指し示してそう言った近崎は、自らも隣の席に腰を下ろした。
 そして、衛一が「ありがとうございます」と言って腰掛けるのを見るや否や、話しかけてくる。
「初めてデッサンをされるということですよね。興味をもたれたキッカケは何だったんでしょうか? もしよろしければお聞かせねがえませんか?」
 衛一は突然質問されるとは思っておらず、面食らって口ごもった。
 果たして、正直に答えるべきかどうか……。
 しかし、上手い理由を捏造することもできなかった衛一は、言いづらそうにありのままを答える。
 ただし、一部ぼかしながら。
「ええっと……。大変お恥ずかしい話ですが……実は……。女性の裸に興味がございまして……。不謹慎ですよね、申し訳ないです」
「ああ、いえいえ、全然そんなことはございませんよ。ご参考までにうかがっただけでして、キッカケというものは何だっていいと私は思うんです。徐々に、デッサンの面白さと素晴らしさを理解していっていただければ、と」
「どうも。あ……あの……書類にも書きました通り、妻がいるんですが……その……。浮気したい、とかそういうことではございませんでして……」
 しどろもどろの衛一。


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