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あたしに全部見せなさいっ!
第11章 エピローグ
その後も話は盛り上がって、外に出る頃にはすっかり暗くなっていた。
「真っ暗ー」
と詩織。
「冬は日が短いよなー」
と西木くん。
柚留が無言であたしの手を握り、あたしは少しドキリとした。
「じゃあ、またね! コミケで売り子がする役割なんかの詳細は、あとでちゃんと説明するから!」
ひらひらと手を降りながら、詩織は西木くんと一緒に去っていった。
「コミケかぁ。そっか、漫画が完成しても、まだ終わりじゃないんだねっ。いろんな人に買ってもらえたらいいね」
「うん!」
柚留の言葉に、あたしはとびきりの笑顔で頷いた。
そうだよ、まだ終わりじゃないよ? あたしが創作したものを、たくさんの人に届けるんだ。
やる気がメラメラ燃え上がってきて、足取りも軽くなる。次のアイディアが、浮かびそうになった時ーー。
ふいに柚留が、あたしの唇にキスしてきた。