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あたしに全部見せなさいっ!
第4章 男の子の体

 あたしも柚留の部屋に入ったのは久しぶりだけど、真夜中に窓から侵入してしまった。
 この神経の図太さの違いはなんなんだか。
 ようやく足を崩す柚留。

「お菓子食べる?」
「まだいいや。さっきお昼食べたばかりだから」

 確かに。まだ一時だもんなぁ。あたしもまだお腹は減ってない。
 柚留はキョロキョロと辺りを見回した。

「絵の道具がいっぱいだね。なんだか知らない人の部屋みたい」
「これでもざっと片付けたんだけどね。汚くてごめんね」

 今日の午前中に掃除はしたけど、ものが溢れているせいであんまりすっきりしない。
 ほとんどが、漫画を描くのに必要なものばかりだ。ペン、原稿用紙、スケッチブック、同人漫画、トーン、人形、漫画の指南書的なのとか。あと資料。お小遣いで買ったり、同人誌を売ったお金で買ったり、詩織からの誕生日プレゼントで貰ったり。高二の時ちょこっとしたバイトした収入で買ったり。
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