この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あたしに全部見せなさいっ!
第4章 男の子の体
あたしも柚留の部屋に入ったのは久しぶりだけど、真夜中に窓から侵入してしまった。
この神経の図太さの違いはなんなんだか。
ようやく足を崩す柚留。
「お菓子食べる?」
「まだいいや。さっきお昼食べたばかりだから」
確かに。まだ一時だもんなぁ。あたしもまだお腹は減ってない。
柚留はキョロキョロと辺りを見回した。
「絵の道具がいっぱいだね。なんだか知らない人の部屋みたい」
「これでもざっと片付けたんだけどね。汚くてごめんね」
今日の午前中に掃除はしたけど、ものが溢れているせいであんまりすっきりしない。
ほとんどが、漫画を描くのに必要なものばかりだ。ペン、原稿用紙、スケッチブック、同人漫画、トーン、人形、漫画の指南書的なのとか。あと資料。お小遣いで買ったり、同人誌を売ったお金で買ったり、詩織からの誕生日プレゼントで貰ったり。高二の時ちょこっとしたバイトした収入で買ったり。