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あたしに全部見せなさいっ!
第5章 三次元にも発情中!?
反射的に閉じようとする足を、もう片方の手で軽く叩く。
「閉じちゃだめ、全部見せてって言ってるでしょ?」
「ん、んっ」
柚留は唇を噛んで、ふるふると首を振った。
「ほら、どんな気分? どんな感じ? 言ってくれなきゃわからないでしょ?」
何か言おうと、口を開く柚留。
「あ……」
だけどつやつやの唇からこぼれたのは、語尾を伸ばした甘ったるい吐息みたいな声だけ。
その艶っぽさに、ぞくぞくした。
何今の、まるで……。
そう思った瞬間、あたしの中から何か溢れて、下着を汚したのがわかった。
柚留も自分の声に驚いたように、息を呑む。
気付かないふりをして、さらに詰め寄った。
「ほら、言ってってば」
もう口を開こうとはしなかった。固く引き結んで、うつむく。だけどあたしは柚留に言わせたかった。というより、さっきみたいな『あの声』を、もっと聞きたかった。