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ハーデース[短編]
第4章 あとがきと謝罪の言葉
ちょっと難しい話に逸れてしまいましたが、冥界のお話って実は人気がないんですよね(なんででしょうね)


神話の初期と後期でハーデースの表現が若干違います


初期はゼウス・ポセイドーン・ハーデースがくじを引いてハデスが冥界を取りました。
この冥界とは別に地獄ではなく死者の霊の行く場所です。
死者は亡霊となっていますが地上とあまり変わらない暮らしをしています。
(有名なヘラクレスもテセウスもアキレウスもここにいます)

タルタロスが地獄ではなくて、原初の神の一柱であり、役割としては幽閉場所で、これも特に地獄ではありません。(ただ場所はハーデースより深いところにあるようです)

また、この冥界とは別にエリュシオンという、行いの良かったものや、神に気に入られたものが、ここで暮らすことを許される場所がありまして、無論エリュシオンも冥界ということです。

後期になると皆様がご存知であろう神や怪物がでてきます。


番犬であるポントス(大洋)とガイアの子孫であるケルベロスが登場します。

この犬は冥界に入るものは何もしないが、無断で出ようとすると襲い掛かるという三つの頭で尾は龍の怪物でヘラクレスはこれに勝って地上にもって行きましたがすぐに返したようです(苦笑)



またタルタロスの役割は神に刃向った者の牢獄は変わりません。

しかし冥界自体(タルタロス・エリュシオンを除く)は変わってきて本当の地獄になります。初期は神に逆らったものの牢獄程度でしたが、次第に刑場的要素が多くなります。
例えば神をだましたシシュポス・子供を神に食べさせようとしたタンタロス・女神レトに狼藉をしようとした巨人族のティテュオスなどですが、彼らはタルタロスではなくその上の冥界で罰を受けています。


ただタルタロスが神格であり原初の神であるという概念は、かなり薄らぎ先ほどのように神に刃向った者が入れられる場所となっています。



故に、古代ギリシャの冥界は、死者を罰したりしないところという見解ですかね?


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