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第6章 episode 5 『LOVE YOU ONLY♡』

指を抜き、顔を上げると桜は声を殺して泣いていた。




「桜…………」

「手………外して………」



ネクタイを解くと、桜は起き上がり乱れた服を直し始めた。



その間も桜の瞳からはポロポロと涙が零れ落ちている。






そして…………桜は部屋を出て行った。


俺は声をかけることも、追いかけることも出来なかった ──。