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My sweet☆Angel 〜恋に落ちた堕天使
第9章 lX


その頃
ラファエルの城では
息絶えてベッドに横たえられたラファエルの側から離れようとしないイヴの姿があった

ベッドの脇に置かれた椅子に座ったまま突っ伏して眠ってしまっている

ラファエルの手を握ったまま泣き疲れたのか頬には幾つもの涙の筋が残っている

少し身じろぎして目を覚ましたイヴはラファエルの美しい顔を覗き込むと頬をそっと撫でた

「まるでまだ生きているみたい」

イヴは少し身震いをすると窓の外に目をやる

「雪…寒いと思ったら雪が降って来たのね」

いつも優しくそっと頬を撫でてくれたラファエルの手を自分の頬に擦り付けながらラファエルに話し掛ける

「ラファエル様がおっしゃった通り今年はホワイトクリスマスになりそうだわ」

微かにラファエルの指が震えた



*〜*〜*〜*〜*〜*〜*



「マイヤーさん、マイヤーさん、クリスマスの奇跡だわ」

「イヴ、どうしたと言うの?」

「ラファエル様が」

「ラファエル様が?」

「息を吹き返されたわ」

「まさか、そんなこと…」

イヴに手を引かれたマイヤーがラファエルの部屋へ慌てて駆けつけると、ベッドに仰向けに寝かされたラファエルが目を覚まして天蓋を見つめていた

「ラファエル様…本当に、こんな事って…おお、神よ」



「君は…誰?」

そこにはイヴの方を見つめ、にっこりと微笑むラファエルの姿があった

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