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My sweet☆Angel 〜恋に落ちた堕天使
第9章 lX
「神様、ラファエル様が元のようにお元気になりますように」
あのクリスマスの夜から毎日欠かさず教会を訪ねてはお祈りをするイヴ
「どなたかご病気なの?」
跪き祈りを捧げるイヴの背後から優しく話し掛ける貴婦人
どこか冷たい印象の絶世の美女
きっと高貴なお方なのだろう
「はい、ご主人様が…ラファエル様のお加減が早く良くなりますようにって」
「あなたのご主人様はどこかお加減がお悪いの?」
「はい…」
「そう…お気の毒に」
「でも、お身体の方はもう殆ど良くなられているので
それだけでもありがたいんです」
「イヴ、今日も来てたのですね」
「神父様」
「丁度良かった、こちらはルシフェル夫人」
「夫人、こちらはイヴにございます」
「ルシフェル夫人…初めまして」
「こんにちは、イヴ、可愛いお名前ね、初めまして」
「夫人は偶々この村を通り掛かられて、この教会に寄ってくださったのだよ
折角だから領主様にお会いになってから立たれたいそうだ
イヴ、案内してくれるかな?」
「はい」
「でも、先ほどのイヴの話では領主様はお加減がお悪いのでは?」
「いえ、お身体の方はもう殆ど回復なさっているのですが…ルシフェル夫人のような方が城を尋ねてくだされば良い気晴らしにもなりましょう」
「でも、急に尋ねてはご迷惑ではないかしら」
「ご心配には及びません、私の紹介状をイヴに持たせましょう」
「ご迷惑でなければ是非ご一緒しますわ」
「頼んだよ、イヴ」
「はい」