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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第7章 ♦RoundⅥ(天使の舞い降りた日)♦
予期せぬ医師の言葉に、紗英子はピクリと頬を引きつらせた。
「それは―先生、はっきり言うと、流産の可能性もあるということですか?」
思わず喰らいつくように言ってしまい、後から後悔したけれど、こういった反応には慣れているのだろう。医師は小さく頷き、また微笑んだ。
「あくまでも可能性の問題です。そうですね。あと一週間経てば、妊娠も確定できますし、こういった体外受精だけでなく、ごく自然な妊娠においても残念な結果に終わることはあります。なので、矢代さんもあまり神経質にならないで、ゆったりとした気持ちで経過を見るようにした方が良いでしょう」
医師はまた有喜菜に視線を移した。
「これからが大切な時期ですから、くれぐれも無理はしないようにしてください。注射の方は今までどおり、毎日、指定どおりに受けること、後は妊娠を継続させるための内服薬も今日から処方しますので、そちらも忘れずに飲んでください」
この後、有喜菜は内診室でエコー(超音波)診断を受けた。まだ早期なので、膣の方から子宮を映して子宮の状態を見るのである。
「それは―先生、はっきり言うと、流産の可能性もあるということですか?」
思わず喰らいつくように言ってしまい、後から後悔したけれど、こういった反応には慣れているのだろう。医師は小さく頷き、また微笑んだ。
「あくまでも可能性の問題です。そうですね。あと一週間経てば、妊娠も確定できますし、こういった体外受精だけでなく、ごく自然な妊娠においても残念な結果に終わることはあります。なので、矢代さんもあまり神経質にならないで、ゆったりとした気持ちで経過を見るようにした方が良いでしょう」
医師はまた有喜菜に視線を移した。
「これからが大切な時期ですから、くれぐれも無理はしないようにしてください。注射の方は今までどおり、毎日、指定どおりに受けること、後は妊娠を継続させるための内服薬も今日から処方しますので、そちらも忘れずに飲んでください」
この後、有喜菜は内診室でエコー(超音波)診断を受けた。まだ早期なので、膣の方から子宮を映して子宮の状態を見るのである。