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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第7章 ♦RoundⅥ(天使の舞い降りた日)♦
 子どもが人生最大の幸福とは限らない。
 何かのエッセイで読んだ一文がそこだけ鮮やかに甦った。 
 愚かな、なんて、愚かな私。
 ともすれば後悔に泣いてしまいそうになる心を、それでも紗英子は懸命に自分を叱咤する。
 きっと直輝の頑な心も、元気な赤ん坊の顔を見れば、春の光に溶けてゆく雪のように解(ほぐ)れていくに違いない。元気な赤ちゃんさえ生まれれば、きっと、すべてが上手くいく。
 今はその儚いひとすじの光にも似た願いを祈るような気持ちで心に抱(いだ)くしかなかった。
 そう、赤ん坊さえ生まれれば、すべては元に戻り、また優しい夫に戻ってくれるはず。きっと、必ず。
 
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