この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第8章 ♦RoundⅦ(再会)♦
 しかし、それで、大切な有喜菜を非情にも利用したことを許せるかといえば、また別の話である。
「有喜菜、ありがとう」
 知らず、そんなことを口走っていた。
「身体を大切にして、無事に身二つになってくれ」
 照れくさかったので、早口で告げた。
 そんな直輝を、有喜菜は謎めいた微笑を湛えて見つめている。
 マスターの姿は、いつしか消えていた。控え室のようものがあるから、気を利かして、そこに籠もったのだろう。
 普段から、客の身の上相談には快く応じるが、けしてマスターの方から踏み込んでくることはない。それがこの店の人気の秘訣なのだ。
 その後、二人は一時間ほど他愛ない話をしてから、店を出た。直輝はタクシーで有喜菜をマンションの前まで送り届けた。
「少し寄っていく? コーヒーでも淹れるけど」
 その魅惑的な誘いに思わず頷いてしまいそうになりながら、直輝は意思の力を総動員して断った。
/401ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ