この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第9章 RoundⅧ(溺れる身体、心~罠~)♦
 有喜菜はお守りをそっと握りしめてから、ジャンパースカートの肩紐に結びつけた。
「あなたのママからの贈り物よ。だから、最後まで一緒に頑張ろうね」
 有喜菜は本物の子どもが側にいるかのようにお腹を撫でながら、話しかける。すると、すぐに合図に応えるかのように、キックしてくる反応があった。
「ふふ、紗英子は私と違って昔から成績良かったものね。あなたもママに似て、きっとお利口さんなのね」
 有喜菜はお腹を撫でながら、話しかける。
 また数回、胎児が腹壁を蹴ってきた。
 いつしか有喜菜は泣いていた。だが、この涙が何に対する涙かは有喜菜自身にも判らなかった。
―考えてみれば、紗英子も含めて俺たちは出発点を間違えてしまったんだろうな。
 ただ、この時、有喜菜の耳奥では、公園で直輝が呟いた言葉がありありと甦っていた。
 何故、私たちは、こうなってしまったのだろう。かつての親友が親友ではなくなり、夫婦が別れるようなことになってしまったのか。
/401ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ