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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第10章 ♦RoundⅧ 予知夢~黒い霧~♦
 そして、何を今更と嗤う。有喜菜が彼を好きだということなど、とうに自分は知っていたはずだ。知っていて、気づかないふりをしていた。いや、正確にいうと、事実を認めるのが怖かったのかもしれない。でも、本当に気づいていないのなら、有喜菜に好きな男がいると直輝に嘘をついてまで、彼を奪ったりはしなかったはずだ。
 五分後、紗英子は赤ん坊を抱いて部屋を出た。有喜菜は帝王切開なので、あと数日は入院して経過を見るが、赤ん坊の方は至って順調そのものであり、特にこれ以上の入院の必要はないという。
 つまり、今日、紗英子は我が子を連れて晴れて家に戻るのだ。
 病室を出て一歩踏み出したその時、紗英子の中でストンと落ちてきたものがあった。
 あの横顔。先ほど、病室で有喜菜が横を向いたときに見せたあの表情は紛れもなく、夢の中で見た謎の女に違いなかった。直輝の上に全裸で跨り、淫らに腰をくねらせ、喘ぎ声を上げていた女。
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