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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第4章 ♠ RoundⅢ(淫夢)♠
「紗英子、外出したのか? これを買いにわざわざ出かけたんだろ」
気がつくと、直輝が心配げに見つめている。
今度は心からの笑顔になれた。
「近くだから、たいしたことはないわよ」
「どこまで行ったんだ?」
言葉は詰問口調だが、直輝が自分の身体を心配だと訴えているような気がして、悪い気はしない。
「N駅の地下街」
「駄目じゃないか。あれほど言っただろ。今は静かにしてなくちゃ駄目だ」
「大丈夫よ。お医者さまももう普通の生活に戻っても良いと言われたもの」
「そうは言っても、油断は禁物だぞ。せめて今年いっぱいくらいは大人しくしてろよ。出歩きたい気持ちは判るけどさ」
紗英子は思わず苦笑した。
「出歩きたいだなんて、女子高生じゃあるまいし、直輝さんったら、失礼ね」
「そんなことを言ったって、紗英子は知り合ったときから、全然変わってないじゃないか。見かけによらず、お喋りで賑やかで。俺は最初にお前を見た時、今時、珍しいくらい大人しくて控えめな子だと思ったんだ。こんな女の子らしい女の子って良いなって」
当時の心境なんて、初めて聞かされる。紗英子はまるで自分も十代の昔の戻ったかのように頬を染めた。
気がつくと、直輝が心配げに見つめている。
今度は心からの笑顔になれた。
「近くだから、たいしたことはないわよ」
「どこまで行ったんだ?」
言葉は詰問口調だが、直輝が自分の身体を心配だと訴えているような気がして、悪い気はしない。
「N駅の地下街」
「駄目じゃないか。あれほど言っただろ。今は静かにしてなくちゃ駄目だ」
「大丈夫よ。お医者さまももう普通の生活に戻っても良いと言われたもの」
「そうは言っても、油断は禁物だぞ。せめて今年いっぱいくらいは大人しくしてろよ。出歩きたい気持ちは判るけどさ」
紗英子は思わず苦笑した。
「出歩きたいだなんて、女子高生じゃあるまいし、直輝さんったら、失礼ね」
「そんなことを言ったって、紗英子は知り合ったときから、全然変わってないじゃないか。見かけによらず、お喋りで賑やかで。俺は最初にお前を見た時、今時、珍しいくらい大人しくて控えめな子だと思ったんだ。こんな女の子らしい女の子って良いなって」
当時の心境なんて、初めて聞かされる。紗英子はまるで自分も十代の昔の戻ったかのように頬を染めた。