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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第4章 ♠ RoundⅢ(淫夢)♠ 
 もう、駄目。その言葉は直輝の烈しい口づけによって遮られた。何度も勢いをつけて腰を打ちつけられ、紗英子は直に達した。今し方、最初の絶頂を迎えたばかりの身体はたちまちの中に切なさに飲み込まれ、大きな焔に灼き尽くされる。
 あまりに烈しい快感に、眼の前が真っ白にになり、意識が一瞬飛んだ。
 それでも、直輝は何かに憑かれたかのように紗英子を揺さぶり続ける。今、達したばかりなのに、また次の波が来そうで、紗英子はあまりの快楽地獄にもがき、喘ぐしかなかった。
 直輝は腰を回し、あるときは彼自身を殆ど抜けそうなほど引き抜き、一挙に最奥まで刺し貫く。しまいには紗英子は烈しく揺さぶられ、意思のないマリオネットのようにがくがくと身体を揺らすだけになった。
 何も身につけず、ただ直輝から贈られたエメラルドのネックレスだけを身につけたままの姿で、紗英子は身を仰け反らせ、切ない声を上げ続ける。
 苦しい、でも、死にそうなほど気持ち良い。
 紗英子は下から執拗に突き上げられながら、あまりにも烈しすぎる快感に涙を流した。
 きっと、あの夢は私自身。
 二日前に見た淫らな夢の主人公たちは直輝と自分だったのだ。紗英子は確信を深めた。
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