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スケベ爺ゼウスの女の尻を追いかける旅
第10章 アルクメーネー
ペルセウスの血を引く、ミュケーナイ王エーレクトリュオーンとアナクソーの娘でアルクメーネーという。



テーバイに着いたアムピトリュオーンは



「アルクメーネー、僕と結婚してくれないか?」


アルクメーネーとの結婚を望んだが



「えぇ、ただし条件があります。兄弟の仇(タポス人に戦死させられた)を討ったならば結婚してもよくてよ」



「わかった、待っていてくれ」


そこでアムピトリュオーンは戦争の準備に手間取ったものの、タポスを攻めてプテレラーオスを滅ぼし、テーバイに戻ったのだが……




その間、アルクメーネーを見初めたゼウスは、様々に言い寄ったが、アルクメーネーはアムピトリュオーンとの結婚の約束を守り、決してなびかなかった。



アムピトリュオーンが戻る前夜、ゼウスはアムピトリュオーンに化けてアルクメーネーのもとにやって来て、夜を3倍の長さにしてアルクメーネーと一夜をともにし、タポスとの戦争について語って聞かせた。



翌日アムピクトリュオーンがやって来てプテレラーオスを滅ぼしたことを伝えたが、もうすでに聞いたことだったのでアルクメーネーは特に関心を持たなかった。



アムピトリュオーンはその理由をテイレシアースから聞いた。



こうしてアルクメーネーは1夜だけ年上のゼウスの子ヘーラクレースとアムピトリュオーンの子イーピクレースを身ごもった。


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