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第10章 アルクメーネー

思いを遂げ、自らの子供を孕ませて得意の絶頂だったゼウスは



「これから生まれるペルセウスの後裔がアルゴスの王になる」



と高らかに宣言。


これを聞いたヘーラーは愛人の子にいい思いはさせまいと、腹心のお産の女神エイレイテュイアに命じてアルクメネーの出産を妨害し、ヘーラクレースを産むまで7日7晩陣痛で苦しめる。


その間に同じくペルセウスの血を引くエウリュステウスを7ヶ月の早産で先に誕生させた。



「自分の子が」とはっきり言わなかったことが仇となってゼウスは自らの宣言を履行せざるをえず、ヘーラクレースは明らかに小人物であるエウリュステウスの下僕として仕える運命に陥った。



ヘーラーは赤子のヘーラクレースのもとに毒蛇を送って暗殺を企てたり(瞬殺で返り討ち）



狂気を吹き込んで妻子を手にかけさせ、10の難行（しかも、その内二つは些細な理由でノーカウント）を果たさなければならない運命を課したりするわ、その難業も積極的に妨害するわと、生涯にわたって執念深く迫害を続けた。






『この嫌がらせっぷり、ゲームで例えると、ヘーラーはラスボス以外の何物でもない…ｂｙ薔薇姫』