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第2章 ゼウスの最初の妻メーティス

しかし時はすでに遅く、メーティスはすでに懐妊しており、胎児はゼウスの頭部へ移って生きていたのでした。


「ううぅ…頭が…痛いっっ！！」


さらにメーティスは胎児のために甲冑(かっちゅう)を作り、その行為がゼウスに激しい頭痛をもたらした。


「どうにも…頭が痛すぎて…どうすれば良いだろうか…」


やがて子が生まれる月になると、ゼウスは痛みに耐えかね、リビアのトリートーニス湖のほとりでプロメーテウスやヘーパイストス、ヘルメースなどに相談することにした

「うーむ。なんとも、頭を割って見てみるほかあるまい」


「ヘパイストス…頼む、その斧で俺の頭を割ってくれっ！」


ヘパイストスに斧で頭を叩き割るように命じたゼウスであったが


……パコンっっ



すると、中からすでに成人し、甲冑で完全に武装した女神が飛び出したのでした



これがアテーナーであった


その衝撃で世界は停止し、天体の運行も止まった。