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真夜中の贈り物
第7章 その蜜は秘密の蜜
※ ※ ※
「ミツバチ……?」
課業前に呼び出された普通科偵察隊隊長室。
小隊長である小笠三尉から聞かされたのは耳慣れない部隊名だった。
「ハチというのは……蜂のハチでしょうか?」
「ああ、そうだ。ただしそのミツは秘密の密と書く。発足したばかりの極秘部隊のコードネームだ」
それが自分とどのような関係が?
と、思ったが口には出さない。
「安原士長……おっと、安原九美三曹」
少しタレ目の小笠隊長は笑顔が可愛らしいというのは、陸自の女性自衛官(ワック)の間では公然の内緒話だ。
独身だし、実際の年齢より若く20代に見える。けっこう人気があるんだよね、隊長。
そして、そうやって改めて階級を呼び直されると、昇級したんだという、つい先ほど隊長の口から知らされたばかりの事実が実感となる。
「ミツバチ……?」
課業前に呼び出された普通科偵察隊隊長室。
小隊長である小笠三尉から聞かされたのは耳慣れない部隊名だった。
「ハチというのは……蜂のハチでしょうか?」
「ああ、そうだ。ただしそのミツは秘密の密と書く。発足したばかりの極秘部隊のコードネームだ」
それが自分とどのような関係が?
と、思ったが口には出さない。
「安原士長……おっと、安原九美三曹」
少しタレ目の小笠隊長は笑顔が可愛らしいというのは、陸自の女性自衛官(ワック)の間では公然の内緒話だ。
独身だし、実際の年齢より若く20代に見える。けっこう人気があるんだよね、隊長。
そして、そうやって改めて階級を呼び直されると、昇級したんだという、つい先ほど隊長の口から知らされたばかりの事実が実感となる。