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真夜中の贈り物
第14章 恥虐の性徒指導 受魔淫胎
異性の、温かい手の温もり。
それが詠のおでこを通し、頭蓋をも乗り越えて脳に浸みこんでくる。
「あ、ああ……あっ……」
「どうしたね? なにか物言いたげな目をしているね?」
ふと、印久の態度が変わったような気がした。
そうだ。詠を見下ろすその双眸が怪しく光っている。蠱惑的に細められた誘うようなふたつの目。
「どうやら原因は……キミが授業中にしていたことに関係あるのではないかな? ひとつ、それを僕に見せてくれないか? 今、この場で」
(な……なんですって……)
「指導のためには生徒の悩みをよく知っておかなくてはならないのでね……これも仕事だ。さあ、恥ずかしがらないで」
(は、恥ずかしがらないでいられるわけが……ないわ)
この教員準備室で、男性教諭に注視されたながら……あんなことを!
だが、印久の言葉は今の詠にとって甘い甘い蜜のような誘引力をもった毒であった。
最初のひと口を舌につけてしまえば、もうひと口、もうひと口と味わいたくなる。それがわかっていても……拒むことのできない魔力のような魅惑。