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真夜中の贈り物
第14章 恥虐の性徒指導 受魔淫胎
ギニーがどこかでききかじった言行を唱える。
しかし次の瞬間、そのコロコロした身体が一瞬で後ろに吹き飛んだ。
「ぽひーッ!」
「フン、他愛もない……」
印久の体から生えた無数の触手のひとつが、ギニーを跳ね飛ばしたのだ。
「ギッ、ギニー……!」
詠に媚薬を飲ませたのはギニーであり、その卑劣な性格には嫌悪感を抱いていたものの、彼もまた詠の守るべき一般生徒である。
吹き飛んで廊下へと叩きだされたその身を案じて詠の口から悲鳴が漏れる。
「ク、ク、ク……知っていたぞ。お前達が吾輩のことを探ろうとしておったのは!」
淫魔サキュバス。
美しくも危険この上ない相手。それはその魅了の力による。
「学園の教師に成りすまして紛れ込んでいるなんて……」
異性に対して圧倒的な威力を発揮するその特性は、インキュバスを敵だと認識していてさえもなお、詠の精神に働きかける。
その姿……最早、人間のものとは言えぬ、触手を何本もウヌウヌと纏った妖魔のそれを目にしてなお、詠の眼はインキュバスに吸い寄せられて離れない。