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Memory of Night
第6章 再会

「宵の方こそ、なんで助けてくれたの? そんな義理ないだろ?」
「……知るか」

 理由なんて、宵にもわからなかった。
 ただ、囲まれてるのが晃だとわかり、条件反射のように体が動いてしまったのだ。

「お人好しだね」
「別にそーゆうわけじゃ……」

 否定しようとして晃を見る。
 でもその目は、つい晃の頬と切れた唇に向けられてしまう。
 晃はたいして気にしていないようだけれど、こういう傷は怪我した本人よりも見ている側の方が痛々しく見えてしまうもので。
 晃の性格的に殴られたのは自業自得な気がして無視しようとしたが、やはりどうしても気になった。

「……口ン中とか、切れてねーの?」
「ん?」

 一瞬なんのことだかわからなかったようだが、すぐにああ、と頷いた。

「切れてないよ。ちょっと唇痛むけど」

 それから思いついたように言う。

「そんなに気にしてくれんなら、宵が消毒して?」
「なんで俺が……」
「アイツらに殴られるハメになったのって、もとを辿れば宵が元凶だし」
「は!? おまえのリンチに俺は関係ねーだろがっ」
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