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Memory of Night
第6章 再会

「口の中も消毒して?」
「だって……さっき切れてねーって……」
「アレなし」
「はぁっ? なしで通るわけ――ッ!」

 晃はそこで宵の言葉を封じるように、宵の唇に自分のものを重ねた。すぐに舌を入れて、絡められる。
 とっさに体を離そうとしたが、壁に体を押し付けられて身動きできなかった。

(なんで……!)

「……んん……ふっ」

 激しいキスの意味を訊こうとしても、唇を塞がれては言葉になんかならない。
 頭も体も、ジンジン痺れていく。
 目を開けていられなくてぐっと閉じると、晃がわずかに唇を離した。

「宵。ちゃんと俺を見て」

 キスは乱暴なのに、口調は優しいまま。
 宵は肩を上下させながら、うるみ始めた瞳を開けた。
 崩れそうになる体を支えるために壁についていた手を、晃は自分の首にまわさせる。
 その手をほどく前に、もう一度唇を重ねられた。さっきよりもほんの少し柔らかく、口内をかきまわされる。
 宵は、晃の言葉につい従ってしまい、目をつぶらずに必死で晃を見た。
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