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Memory of Night
第6章 再会

 宵はしばらくの間考えこんでいた。
 祭は嫌いじゃない。
 志穂と暮らすようになってからはあまり行く機会や余裕はなかったけれど、両親が生きていた頃は毎年行っていた。
 姫橋祭は夜がメインで、神社の周りには沢山のえんにちが出る。沢山の人で賑わう。
 そういうわいわいしているところも嫌いではなかったけれど、宵はそこから少し離れた川辺の方が好きだった。
 暗闇の中でゆらゆらと光る蛍が不思議で、親の側を勝手に抜け出し、怒って見つけにくるまで追いかけて遊んだ。その時の記憶は曖昧だけれど……。
 ふいに小さな頃へと思考がとび、宵がはっとする。あの頃のことなんて、今思い出してもなんの意味もないことなのに。
 晃を見る。
 晃は宵の視線に気付くと、にっこり微笑んだ。
 その笑顔にどきっとする。
 宵は慌てて晃から視線をそらすと、ぼそりと言った。

「……祭、行く」
「一緒に?」
「うん」

 こくりと頷いた宵に、晃は驚いたような顔をした。
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