この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night
第13章 吉報

「やっぱ絶対食いきんねー。明、どら焼きだけじゃなくて他のも持ち帰っていいよ。つか全部食え、全部」
「そんないらんわっ」

 拒否しようとする明の手に、冷蔵庫から取り出したお菓子を適当にのせる。

「だって……これ宵に渡してって頼まれたヤツなのに」
「……俺は甘いの苦手なの。どうせ誰かにおすそ分けするくらいなら、明が食っても変わんねーじゃん」

 このままここに置いておいても腐らせてしまうだけ。
 捨ててしまうのも気が引けるし、看護婦なんかに配り歩くのもどうかと思う。
 明に返しに行かせるのはさすがに酷いと思うので、ここはやっぱりどうにかして食べてもらうしかない。

「わかったよ。じゃあ遠慮なくもらってきまーす」

 そう答えて、両手に抱えたお菓子の山を困ったように眺める。

「……紙袋使っていい?」
「どーぞ」

 宵が赤い紙袋に手を伸ばす。カラの割には重量があって、あれ? と思う。
 中を覗き込むと、呆れたことにまだ中身があった。
 それは食べ物ではなく、タオルとトランプと、バラの造花。

「これも見舞いの品デス」
「……」

 もう言葉も出ない。
/346ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ