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Memory of Night
第14章 聖夜
「……宵の、もう先走りで濡れてる。なんで? 俺の舐めて感じた?」
言いながら、茎の部分に蜜をなすりつける。先端にも同じようにすると、宵の腰が浮いた。
「や、だっ……あ、あんっ」
ひっきりなしに漏れる声はやたら甘くて、自分の声じゃないみたいだ。
晃にそんな声を聞かれるのが耐えられなくて、必死に顔を背けて声を押し殺す。
「んっ……、んう、……っ」
「なんで? もっと見せてよ、宵の感じてる顔。いやらしい声聞かせて?」
顎を捉えられ、晃と視線を合わせるように固定された。思わず両手で晃の手を掴むけれど、びくともしない。
晃のなぶるような視線が徐々にぼやけていく。
その原因が自分の生理的な涙であると気付くまで、酷く時間がかかった。
「あ……っ、んあ……!」
晃が、こするペースを早める。
無意識に閉じようとした足は、晃の右膝に拒まれる。
強い刺激に意識が混濁する。
焦らされるのも辛いけれど、強引に快感を引きずり出されるのは苦痛以外の何ものでもなかった。
「……っ、あぁ……っ」
視界が弾けた。一瞬のうちに、宵は嬌声と共に晃の手の中に放っていた。