この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Memory of Night
第6章 再会

雑談を始めてどれくらいの時間が経っただろうか。
志穂の瞼が、眠たげにまどろみ始める。
口数も少なくなり、五分も経たないうちに志穂は小さな寝息をたて始めた。
(まったく……ガキみてーだよな)
志穂のかけ布団を整えてやりながら、心の中で苦笑混じりにつぶやく。
好きなものを食べ、好きなことをしながら眠くなったら寝てしまうなんて、随分といいご身分をしている。
そんなかわいらしい性格のせいか、宵には志穂は世話の焼ける姉か、下手をすれば妹のように思えてしまうことも度々あるのだった。
宵が静かにドアを開け廊下に出ようとすると、部屋の前に弘行が立っていた。志穂の検診の時間のようだ。
「宵くん」
弘行が驚いた顔をしている。
「随分長く志穂さんのとこにいてあげたんだね。珍しいな。もう帰るのかい?」
「うん。寝ちゃったし」
「そうか。また来てあげるといいよ」
弘行の言葉に、宵は軽く頭を下げて歩きだそうとした。
そして、思いついたように言葉を付け加える。
「そういえば、先生ってあの人のこと、名前で呼ぶんだね」

