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恋花火
第7章 不機嫌なGIRL
また見られちゃったよ…


でもこんなところ見られてもそんなに動揺しないっていうか


だって昔はもっととんでもないところ見られてたし…


小学校のころ、教室で先生のこと「おじいちゃん」って呼んじゃったときとか


中学校のころ先輩にシメられたところとか…


高校入学時に、間違っておじいちゃんのお酒飲んじゃってゲーゲー吐いてるところも


あぁ、今更になって恥ずかしい…


「おまえ〜なんで避けてんだよ〜。朝も一人で行っちゃうし。」

「避けてなんか…」


否定をしたところで、タケルにはきっとお見通し。


だけどなんで避けてるかまでは、わかんないでしょ?


「…一人で登校できるもん。」

「無理すんなよ。」

「してない。」

「俺が無理。一人で電車のれねーから。」


本当は、一人で電車に乗れないのは私の方…


それをタケルは知ってる。


以前、電車で痴漢に遭遇したことがある。


その日はタケルがたまたまいない日で


軽くお尻撫でられて、前の方もちょこっと触られて…


それだけなんだけど、怖くて電車に乗れなくなった。


「もう絶対、絶対一人で乗んな!!」


あの日以来、電車に乗るのはタケルと一緒のときだけ、っていう決まりが出来た。


…実を言うと、今日も時間をかけて徒歩とバスで通学した。


電車の時と比べると、倍の時間とお金をかけて。


「…だからさ、一緒に学校こよ?」


…ずるい。


茜先輩という可愛い子をそばに置いておきながら、私にも惜しみなく無邪気に笑うタケルはずるい。


…恋心をひた隠しにして、そばにいたいと願う私もずるいけれど…。


「…いい。タケルいなくたって平気だもん。」


私だって、頑張れば一人で電車くらい乗れる。


タケルは私に構っていないで


美人なあの人を守ってあげてよ。


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