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Complex
第5章 居所
「違うんです、そんなことが言いたいんじゃなくて…」
言おうと思っていた言葉が喉につかえる。
この言葉を言うことを魔法で封じられたみたいに、そこからは息を吐き出す音しか聞こえない。
「ん?」
遠くの方から綾瀬が促す声が聞こえる。
本当は目の前にいるはずなのに。
話しだしてから、紅茶茶碗ばかり眺めていた。
今綾瀬がどんな顔をして友香をまってくれているのか。
突然、トクントクンと静かに鼓動する音が聞こえた。
その心地いいリズムに誘われて、顔をあげる。
伏せていた目をあげると、綾瀬の瞳にぶつかる。
まっすぐにこちらを見る目は、やっぱりいつもと変わらずに私を見てくれている。
とても、あたたかい。
「私、綾瀬さんが好きなんです。これからも、こうしてそばにいてほしいって、思ったらダメですか?」
言おうと思っていた言葉が喉につかえる。
この言葉を言うことを魔法で封じられたみたいに、そこからは息を吐き出す音しか聞こえない。
「ん?」
遠くの方から綾瀬が促す声が聞こえる。
本当は目の前にいるはずなのに。
話しだしてから、紅茶茶碗ばかり眺めていた。
今綾瀬がどんな顔をして友香をまってくれているのか。
突然、トクントクンと静かに鼓動する音が聞こえた。
その心地いいリズムに誘われて、顔をあげる。
伏せていた目をあげると、綾瀬の瞳にぶつかる。
まっすぐにこちらを見る目は、やっぱりいつもと変わらずに私を見てくれている。
とても、あたたかい。
「私、綾瀬さんが好きなんです。これからも、こうしてそばにいてほしいって、思ったらダメですか?」