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Complex
第3章 変化
翌日も、山口はたまたま出くわした堀場と一緒に綾瀬をこれでもか、と勧めてくる。
何かあったのだろうか、と勘ぐってしまう。
それよりも。
「あの、私のことよりも。お二人は付き合ってるんですか?」
つい、気になっていた質問をしてしまう。
すると、二人は顔を見合わせたかと思うと、声をあげて笑った。
「ないない、なんでそーなるんですかー?」
堀場がいつもよりもワントーン高い声で否定する。
「いや、なんか仲いいし。息も合ってるし?」
「あはは、違うんですよ。堀場とは、元々幼馴染みなんです。こんなちっちゃい頃から知ってるだけで、そんなことないですよ」
さらり、と山口は否定したけれど。
その言葉に堀場の表情が少しだけ曇ったことを、友香は見逃さなかった。
幼馴染みからの恋愛。
片思い。
そんなことを思っていると、圭太の顔が浮かぶ。
幼馴染みとは違うけれど、もう人生の半分以上も前から知っている。
腐れ縁。
男と女の感情なんて生まれない。
けれど、お互い片意地を張ることもなく、思ったことを言い合える。
なんてことはないあの呟きから、なぜか圭太のことを綾瀬と同じくらい考えてしまう自分に友香は驚きを隠せない。
何かあったのだろうか、と勘ぐってしまう。
それよりも。
「あの、私のことよりも。お二人は付き合ってるんですか?」
つい、気になっていた質問をしてしまう。
すると、二人は顔を見合わせたかと思うと、声をあげて笑った。
「ないない、なんでそーなるんですかー?」
堀場がいつもよりもワントーン高い声で否定する。
「いや、なんか仲いいし。息も合ってるし?」
「あはは、違うんですよ。堀場とは、元々幼馴染みなんです。こんなちっちゃい頃から知ってるだけで、そんなことないですよ」
さらり、と山口は否定したけれど。
その言葉に堀場の表情が少しだけ曇ったことを、友香は見逃さなかった。
幼馴染みからの恋愛。
片思い。
そんなことを思っていると、圭太の顔が浮かぶ。
幼馴染みとは違うけれど、もう人生の半分以上も前から知っている。
腐れ縁。
男と女の感情なんて生まれない。
けれど、お互い片意地を張ることもなく、思ったことを言い合える。
なんてことはないあの呟きから、なぜか圭太のことを綾瀬と同じくらい考えてしまう自分に友香は驚きを隠せない。