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Complex
第3章 変化
今日でちょうど二週間が終わった。
トレーニングが終わると、山口と向かい合って中間の経過報告が始まる。
体重の変化は乏しいけれども。
体だけではない。
顔についた脂肪もすっきりしてきた。
何よりも。
肌の調子がいい。
規則正しい生活、バランスのとれた食事。
それを気にかけていたせいか、何年も消えることのなかった目の下のクマも薄らいでいる。
肌も、メンテナンスをしなくてはと思いながらも放置してきたはずなのに、前に比べて随分と柔らかくなった気がする。
ある程度の話が終わり、明日からのメニューの変更が終わると。
山口が笑みを浮かべた。
「小林さん、誰かいい人でもできました?」
「え?なんで…」
つい動揺して否定を忘れる友香を、嬉しそうに見やる。
「いえ、なんとなくですけど。表情も明るくなったし、何よりも顔に出てますよ」
つい、頬を押さえる。
「うちの堀場が言ってましたよ。綾瀬さんと付き合ってるのかって」
「いやいや、そんなこと」
否定をしながらも、やはり綾瀬の顔が浮かぶ。
たった一夜共にした、男性。
「綾瀬さん、いいと思うんですけどねー。俺から見ても魅力ありますよ。何よりも大人だし」
「なんでそんなに勧めるんです?何かあるんですか?」
あまり恋愛事に口を出さなさそうな山口が、珍しく押してくる。
「あ、いえ。堀場に頼まれたんですよ。聞いてこいって。俺はそういうのよく分からないんですけどね」
何もない、と告げる友香の言葉に、山口はそれ以上追求してこなかった。
「すいません、プライベートなことにまで口を出したらいけないですよね」
そう言う山口は、友香の否定をまったく信じていないようだった。
トレーニングが終わると、山口と向かい合って中間の経過報告が始まる。
体重の変化は乏しいけれども。
体だけではない。
顔についた脂肪もすっきりしてきた。
何よりも。
肌の調子がいい。
規則正しい生活、バランスのとれた食事。
それを気にかけていたせいか、何年も消えることのなかった目の下のクマも薄らいでいる。
肌も、メンテナンスをしなくてはと思いながらも放置してきたはずなのに、前に比べて随分と柔らかくなった気がする。
ある程度の話が終わり、明日からのメニューの変更が終わると。
山口が笑みを浮かべた。
「小林さん、誰かいい人でもできました?」
「え?なんで…」
つい動揺して否定を忘れる友香を、嬉しそうに見やる。
「いえ、なんとなくですけど。表情も明るくなったし、何よりも顔に出てますよ」
つい、頬を押さえる。
「うちの堀場が言ってましたよ。綾瀬さんと付き合ってるのかって」
「いやいや、そんなこと」
否定をしながらも、やはり綾瀬の顔が浮かぶ。
たった一夜共にした、男性。
「綾瀬さん、いいと思うんですけどねー。俺から見ても魅力ありますよ。何よりも大人だし」
「なんでそんなに勧めるんです?何かあるんですか?」
あまり恋愛事に口を出さなさそうな山口が、珍しく押してくる。
「あ、いえ。堀場に頼まれたんですよ。聞いてこいって。俺はそういうのよく分からないんですけどね」
何もない、と告げる友香の言葉に、山口はそれ以上追求してこなかった。
「すいません、プライベートなことにまで口を出したらいけないですよね」
そう言う山口は、友香の否定をまったく信じていないようだった。