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Complex
第3章 変化
脱衣場とベッドルームは薄いカーテンで隔たれていて、友香がバスルームから出ると綾瀬の姿は見えなかった。
体の水分をタオルで念入りに拭き取った後、友香は備え付けのバスローブとルームウェアを見やる。
どちらが正解なのだろう。
薄いベージュのルームウェアは膝丈の前をボタンでとめる、よくあるシャツタイプのものだ。
なのに洗面台の反対側の壁には真っ白なバスローブがハンガーにかかっている。
一着しかないところを見ると、綾瀬がもう一つを着ているのだろう。
裸のままにバスローブを羽織るのか。
それとも同じようにルームウェアを着るのか。
はたまた下着を着けてルームウェアを着るのか。
今まで何度も考えてきたけれど、正解が見つからない。
逡巡していると、シャッとカーテンが開く。
「どうしたの?」
突然の綾瀬の登場に、バスタオルを巻いただけの体をなぜか隠すようにしてしまう。
「ん?のぼせた?」
その優しさに、友香は素直に言葉を紡いだ。
「こういう時、何を着ていくのが、正解?」
友香の質問の意味を理解するのにしばらく考えた綾瀬は、その意図に気がついた途端に目尻を下げる。
「ふはっ、正解とかないよ。でも、今日はそれが正解」
バスタオルを体に巻いただけの友香の手を取ると、そのままベッドになだれ込む。
綾瀬の手がタオルに伸びた、と思った瞬間にはすでにタオルはハラリとめくられ、あられもない姿をさらけ出す。
「やっ…」
必死に体を隠そうとした手を強く握ると、綾瀬は片手で友香の両手を掴んでその頭上に抑え込んだ。
「だめっ、見ないで…」
鍛え抜かれた腕力には敵わない。
友香はこうこうと光る部屋の中、ついに綾瀬の前にその柔らかな体をさらけ出した。
体の水分をタオルで念入りに拭き取った後、友香は備え付けのバスローブとルームウェアを見やる。
どちらが正解なのだろう。
薄いベージュのルームウェアは膝丈の前をボタンでとめる、よくあるシャツタイプのものだ。
なのに洗面台の反対側の壁には真っ白なバスローブがハンガーにかかっている。
一着しかないところを見ると、綾瀬がもう一つを着ているのだろう。
裸のままにバスローブを羽織るのか。
それとも同じようにルームウェアを着るのか。
はたまた下着を着けてルームウェアを着るのか。
今まで何度も考えてきたけれど、正解が見つからない。
逡巡していると、シャッとカーテンが開く。
「どうしたの?」
突然の綾瀬の登場に、バスタオルを巻いただけの体をなぜか隠すようにしてしまう。
「ん?のぼせた?」
その優しさに、友香は素直に言葉を紡いだ。
「こういう時、何を着ていくのが、正解?」
友香の質問の意味を理解するのにしばらく考えた綾瀬は、その意図に気がついた途端に目尻を下げる。
「ふはっ、正解とかないよ。でも、今日はそれが正解」
バスタオルを体に巻いただけの友香の手を取ると、そのままベッドになだれ込む。
綾瀬の手がタオルに伸びた、と思った瞬間にはすでにタオルはハラリとめくられ、あられもない姿をさらけ出す。
「やっ…」
必死に体を隠そうとした手を強く握ると、綾瀬は片手で友香の両手を掴んでその頭上に抑え込んだ。
「だめっ、見ないで…」
鍛え抜かれた腕力には敵わない。
友香はこうこうと光る部屋の中、ついに綾瀬の前にその柔らかな体をさらけ出した。