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けいやく
第3章 流されて。

『今日の お帰りは』

「8時過ぎになる」

『お夕食の ご用意して いますね』

「ああ、頼む」

『行ってらっしゃい』

「ああ」


玄関先で 鞄を 私 見送る。
何も変わらない。

貴方を 見送り、
貴方の 帰りを 待つ。

只、今は 夜の 夫婦の営みが ないだけ 私が 拒んでしまったから。

今更 私から求めるのは 恥ずかしい。

貴方から 求めて欲しい。

拒み続けていた お陰で、今では 求めても くれない。

身から出たサビ。
自縄自縛。

そんな 言葉が 頭によぎる。
気持ちを 入れ替え 家に入る。
いつもの 日常に、


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