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けいやく
第3章 流されて。
小さくても 開放的な会場。
外の陽射しが 差し込み、
絵画の 暖かみのある 色彩と 調和して、 おちつき 和やかな 空間を 醸し出している。
絵画の事は サッパリ解らないが 1つづつ ゆっくりと眺めていく。
久々の 貴方との 午後
拝観して この後 山を降りる途中にある、 ログハウス風の 喫茶店で 休憩して 帰宅しようと 貴方が 提案する。
美術館を出て 駐車場に、向おうとした 時に 呼び止められる。
「川瀬。」
つい 先日 聞いた 低音の声。
貴方が 振り向き 声の主に 応える。
「ああ、滝野」
私は 振り返る事はせず 無反応を決め、 事の成り行きを 静かに傍観する。