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けいやく
第8章 かいほう。
『終わりましたが』
「ああ、では 前もお願いしよう」
身体を返し 対座する。
無言で スポンジを 首から腕に滑らせる。
貴方は 私を 凝視している。
その視線に いた堪れなく、
『お力加減は 大丈夫ですか』
「ああ、丁度いい
相変わらず、お前は 他人行儀な言い方をする」
『これが 普通ですので お嫌ですか』
「いつに なったら 俺に心を 許してくれるのかと」
『? 私は いつでも 貴方に 許していたつもりですが』
「そうか、」
『はい』
私に 足りなかったモノ。
伝えると言う 、
言葉だった。