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あなた~you~
第3章 What is your opinion?
カランというドアベルの音に店員が「何名様ですか?」と聞きにくる。
「いや。待ち合わせなんだ」
と、案内を断って、さほど広くもないファミレスの禁煙席から
ぐるりと店内の客を見渡した。

この時間にファミレスなんか来る奴いるんだな。
そう思いながら、見回した目線の先に映ったのは
4人の大学生の姿だった。

「居た・・・・」

居てほしかったのか、帰っていてほしかったのか。
良く分からない感情のまま
ゆっくりと乃恵たちに近づいて行った。

「乃恵」

できるだけ優しく言ったその声は
本当なら、こんな遅い時間まで何やってんだよ。と
怒りたい衝動を抑えて。
こんなところまで迎えに来る俺を自分自身で情けないと思う感情を抑えて
それでも、このまま黙って一人で帰るわけにもいかないジレンマを抑えて言った。

「岡部先輩!」

驚いたその声に、いやだと感じる雰囲気は現れていなくて。
純粋にここに俺が現れたことをびっくりする声だった。

「帰るぞ」

俺のそういった言葉に、乃恵はハッとして
「はい」
と、急いで自分の荷物を持ち、レシートを見て自分の分をテーブルに置いた。
「ごめんね。みんな。お先に」
そういって立ち上がり、俺の隣に立って。
「岡部先輩がなんでここにいるんですか?」
なんて乃恵が疑問を素直に聞いてきた。

「まぁいろいろな」
とごまかしながら、そこから立ち去ろうとしている俺たちに、後ろから

「ちょっと待ってください!」
と白木らしき男が俺を呼び止めた。
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