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あなた~you~
第6章 and・・・last 1
私は・・・岡部先輩の家を飛び出して。
駅に戻るまでの道で考えた事がある。
それを考えると少し、怖くなった。
この世の中に無償の愛なんか存在するのかな?
私は信じていた無償の愛の存在が疑わしくなってそんな自分が怖かった。
それから数日間、岡部先輩を避けて、色々考えてみた。
大学内のカフェでお茶を飲んでいたら山田先輩が通りかかって
「あれ?乃恵ちゃん」
「山田先輩」
「そう言えば近頃岡部と一緒にいないね。
ついに岡部に愛想がつきた?」
なんて笑う。
「いえ。岡部先輩の家に行ったときに、少し言い争いをしてしまって」
「は?」
「ですから、言い争いを」
「岡部の家に行ったの?」
「はい」
「へぇ・・・」
いきなり山田先輩はニヤニヤと笑いだした。
「あいつの家、大きかっただろ?」
「はい」
「山手であの大きさの家は結構金持ちだよな」
「そうです・・・ね」
「あいつ、自分の家大嫌いなんだよ」
「え・・・・ご両親が忙しかったからですか?」
「へぇ。そこまで話した?凄いね乃恵ちゃん」
「・・・・」
何が、凄いのか。
「まず、岡部は自分の大嫌いな家に人を呼ばない」
「・・・・」
「そして親の事は人に話さない」
「そうなんですか」
「あの家は、親の事や小さい頃寂しかった自分が沁みついてて嫌なんだろ」
「・・・」
そうなんだ。
「だから、まずあの家に乃恵ちゃんが行ったこと。次に親の話をしたこと。
これが凄いって事」
駅に戻るまでの道で考えた事がある。
それを考えると少し、怖くなった。
この世の中に無償の愛なんか存在するのかな?
私は信じていた無償の愛の存在が疑わしくなってそんな自分が怖かった。
それから数日間、岡部先輩を避けて、色々考えてみた。
大学内のカフェでお茶を飲んでいたら山田先輩が通りかかって
「あれ?乃恵ちゃん」
「山田先輩」
「そう言えば近頃岡部と一緒にいないね。
ついに岡部に愛想がつきた?」
なんて笑う。
「いえ。岡部先輩の家に行ったときに、少し言い争いをしてしまって」
「は?」
「ですから、言い争いを」
「岡部の家に行ったの?」
「はい」
「へぇ・・・」
いきなり山田先輩はニヤニヤと笑いだした。
「あいつの家、大きかっただろ?」
「はい」
「山手であの大きさの家は結構金持ちだよな」
「そうです・・・ね」
「あいつ、自分の家大嫌いなんだよ」
「え・・・・ご両親が忙しかったからですか?」
「へぇ。そこまで話した?凄いね乃恵ちゃん」
「・・・・」
何が、凄いのか。
「まず、岡部は自分の大嫌いな家に人を呼ばない」
「・・・・」
「そして親の事は人に話さない」
「そうなんですか」
「あの家は、親の事や小さい頃寂しかった自分が沁みついてて嫌なんだろ」
「・・・」
そうなんだ。
「だから、まずあの家に乃恵ちゃんが行ったこと。次に親の話をしたこと。
これが凄いって事」