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あなた~you~
第6章 and・・・last 1
岡部先輩は小さい声で
「出ようか。俺んチでゆっくり話そう」
といい、私の荷物を持つと、いまだに私たちを唖然と見ていた女性たちに
「悪いな」
と声をかけてカフェを出た。
大学を出て、大通りからタクシーに乗る。
「えっと岡部先輩。こんな贅沢は・・・私電車で大丈夫です」
涙を拭いてそう言えば
岡部先輩は私を抱き寄せて
「乃恵の泣いてる顔、他の奴に見られたくないからね」
と笑った。
大人しく、岡部先輩の言うとおりにして、
タクシーは少し走って岡部先輩の家に着いた。
「カフェで子羊ちゃんが泣いてるぞーって山田に言われて行ったみたら
乃恵は泣いてなくて、俺たちの清らかな関係を強気に暴露しているところだった」
クックックと笑いながら鍵を開けた。
「あの・・・」
「この家はもともと嫌いなんだけど。
この前乃恵に言い逃げされたから。もっと嫌いになっちゃうかも」
「ええ?」
二人で靴を脱いで、小さく「お邪魔します」と上がって
向きを変えて座って靴をそろえる。
そんな私を、しゃがんで岡部先輩が覗き込んだ。
「なんですか?」
「いや。育ちってそこらじゅうに出るんだな。と思って」
そう笑うと、私の手を取って階段を上がった。
「出ようか。俺んチでゆっくり話そう」
といい、私の荷物を持つと、いまだに私たちを唖然と見ていた女性たちに
「悪いな」
と声をかけてカフェを出た。
大学を出て、大通りからタクシーに乗る。
「えっと岡部先輩。こんな贅沢は・・・私電車で大丈夫です」
涙を拭いてそう言えば
岡部先輩は私を抱き寄せて
「乃恵の泣いてる顔、他の奴に見られたくないからね」
と笑った。
大人しく、岡部先輩の言うとおりにして、
タクシーは少し走って岡部先輩の家に着いた。
「カフェで子羊ちゃんが泣いてるぞーって山田に言われて行ったみたら
乃恵は泣いてなくて、俺たちの清らかな関係を強気に暴露しているところだった」
クックックと笑いながら鍵を開けた。
「あの・・・」
「この家はもともと嫌いなんだけど。
この前乃恵に言い逃げされたから。もっと嫌いになっちゃうかも」
「ええ?」
二人で靴を脱いで、小さく「お邪魔します」と上がって
向きを変えて座って靴をそろえる。
そんな私を、しゃがんで岡部先輩が覗き込んだ。
「なんですか?」
「いや。育ちってそこらじゅうに出るんだな。と思って」
そう笑うと、私の手を取って階段を上がった。